2017.09.11 Monday

思い出の詰まった小さなミシン椅子

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    今回は、お客様宅へ修理したソファを納品に伺った際に、これも修理して欲しいと依頼を受けた、椅子のお話です。

     

    それは、お母様がずっと使われていたミシン用の小さな椅子でした。

    お母様は26年前に亡くなられたそうですが、思い出の椅子なので捨てるに捨てられず取っておいたそうで、

    この機にまた使えるようにしたいと思ったそうです。

     

    私の母親もそうでしたが、当時のお母さんたちは、嫁入り道具の足踏み式ミシンで子供達の服を作ったり繕ったりしていたものです。

    お客様のお母様もこの椅子に座り、夜遅くまでミシンをカタカタと踏んでいたことでしょう。

     

    修理前の写真を取り忘れてしまいましたが、座面はボロボロで無残な姿でした。

    たぶん終戦直後の物のなかった時代に廃材を流用して作ったのでしょう、裏には文字の書かれた板が使われていました。

     

    ウレタンもなかった時代なので、詰め物としていろいろな布切れ、干し草やワラなどが入ってました。

     

    今回は座面の張り替えのみなので、生地は少量で済みます。

    元と同じような生地がちょうど手持ちであったので、生地はサービスさせていただきました。

    座面を調整しウレタンチップを詰めて、元のように飾りの鋲留めをして修理しました。

     

    また座れるようになり、お客様にも大変喜んでいただきました。

    これからは息子さん、そしてお孫さんのサイドチェアとして大切に使われるそうです。

    椅子も、いつもご家族の傍らにいられて幸せですね。

    お母様の思い出の品を修理させていただき、私もとても幸せで温かい気持ちになりました。

     

    当時の雰囲気を残しての修理もできますので、思い出の家具を直したいと思ったらどうぞご相談ください。

     

       ヒロシ

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